令和5年第1回定例会 3月6日 本会議 一般質問
令和5年第1回定例会 3月6日 本会議 一般質問 西田 憲智 議員
1.環境行政について
(1)資源循環型経済による地域創生について
①ごみの減量化及び再資源化の促進について伺う。
おはようございます。春の息吹が感じられるこのタイミングで、小学校や中学校、学校では卒業式や入学式、地域ではイベント、行事が開始されるなど、本市も新しい生活様式を迎えながらわくわくしたまちづくりができる、そんな楽しみを本年度も胸に精いっぱい努めてまいりたいと思います。
それでは、先に通告しておりました3件につきまして、順にお聞きしたいと思います。
これまでごみ処理については焼却、または裁断し て埋め立てるく、市にあっても廃棄物の再利用や再資源化率の伸び悩み、施設の維持や財政の負担など、市民生活に直結する課題でありますが、逆に未来への地域活性化のチャンスとして、この時期ではないかと考えて取り上げさせていただきます。
近年の技術などによる廃棄物利活用の進展やエネルギーの地産地消など、埋め立てて処分するしかなかったごみを活用した地域での資源循環型経済の仕組みによる地域創生について市長のお考えをお聞きし、壇上での質問を終わります。
○市長(中屋謙治君)
おはようございます。西田憲智議員の御質問にお答えをいたします。
資源循環型経済による地域創生についてであります。
現在、生ごみや廃プラスチックなどの廃棄物を化学処理し、発生するガスを利用して発電などのエネルギー源として活用する、こうした技術開発が進んできております。
また、生ごみを活用し、肥料化または飼料化するなど、身近なごみを有効に活用する取組も進んできており、廃棄物の一層の再資源化が期待されているところであります。
しかしながら、一方で発電設備などを稼働させるには大量のエネルギー源が連続的に必要となることから、本市のごみ質、焼却量だけでは発電設備の安定的な稼働は現時点では難しいと考えております。
今後、次のごみ処理施設の在り方を検討する際、生ごみの肥料化または飼料化、こういったことを含め、あらゆる廃棄物の処理方法について検討する必要があると考えております。
今後もさらなる技術開発に期待し、本市においても取り組めるものがない
のかどうか、積極的な情報収集に努めてまいりたいと考えております。
○1番(西田憲智君)
市長のほうから今の施設の現状と今後、技術開発による検討が必要というような答弁がございました。
それでは、順を追ってお聞きしてまいりたいと思います。
本市の再資源化率についてでございます。
近年8%から9%台を推移しておりますが、まず本市の再資源化率は何パーセントを目標とされているのか。また、本市の再資源化率についてどのように捉えられているのかお聞きします。
○市民生活課長(久保さおり君)
おはようございます。
本市の再資源化率についてでございます。
総合計画で2026年度、20%を目標としておりますが、過去5か年、約9%前後で推移をしており、令和2年度で県内平均値と比較しますと6.8ポイント低いところであります。
本市においても、少なくとも県内平均値と同程度の再資源化率になるよう、環境負荷低減のためにもさらなる再資源化に取り組む必要があると考えております。
○1番(西田憲智君)
今、目標、また県の推移についてもですけれども、本市のこれまでの再資源化率を見てもなかなか程遠い、抜本的な取組が変わらないとこの達成には至らないと感じるところでありますが、県内市町村でも低い位置にある本市の再資源化率が上がらない原因や課題について、どのようなことがあるのかお伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
再資源化率が低い要因の一つとして、一部の他市町村で実施されている食品残渣や焼却残渣の再利用が考えられます。
食品残渣は肥料や飼料にリサイクルされており、県内では7施設が実施しております。焼却残渣はセメントやアスファルトの原料としてリサイクルされることが多く、県内の10施設で実施されておりますが、本市においては最終処分場に埋立て処分しております。
また、紙類のリサイクル率についても県内平均値を下回っておりますが、紙類の一部が適正に分別されず、可燃ごみとして出されているのではないかと考えるところであります。
○1番(西田憲智君)
他市の状況を踏まえて、いろいろな取組が必要だなと思います。
取組は必要との認識ということは理解できますけれども、その原因や課題に対して本市の再資源化率を上げるために、具体的にどのような計画をされているのかをお伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
リサイクル分別回収については、新たに平成27年度から小型家電の分別回収に取り組んでおります。
さらなる再資源化のためには分別品目を増やし、市民の皆様に御協力をいただく必要があります。
分別品目を増やすとなりますと、施設の規模や設備整備などを考慮して検討する必要がありますが、例えば環境教育の一環として学校給食の牛乳パックのリサイクルなどの取組を検討したいと考えております。
○1番(西田憲智君)
直近のこれまでの取組と新たにまた学校給食での牛乳パックのリサイクルというようなことも計画されているということですが、先ほど答弁があったように、リサイクル率を上げるには一番重量の重い生ごみの対応が必要不可欠ではないかと感じております。
本市では、電気式ごみ処理機の購入設置に伴う補助を年で行っており、ここの普及促進により少しでも生ごみの乾燥、もしくは廃棄が少なくなることが第一歩かなと思いますけれども、抜本的に考えるとこの処理施設、もしくはその処理能力に伴うこれからの取組が肝要になると思います。
私が調べたところによると、廃食油の分別回収というのがこれからのリサイクルの一つになってくるのではないかと思います。
国の政策にも位置づけられ、有価物回収として市の財源の確保にもなります。現在県内では3市が取り組んでおり、鹿屋市、日置市では生ごみ堆肥と配合してこのリサイクルに取り組んでいます。
また、鹿児島市ではこれを売却して財源に繰り入れている、確保しているという現状にございます。
また、先進地の名古屋では廃食油の燃料を精製したガソリンスタンドが設置され、バイオ燃料、サステオとして今後、需要が高まると言われております。
このような現状を踏まえ、本市でも廃食油の分別回収に取り組まれるお考えはないか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
廃食油の分別回収についてでありますけれども、現在の収集の在り方、また、現在の施設の規模、設備整備などを考慮して検討する必要があります。
廃食油の分別回収、その他生ごみ関係につきましても、総体的に施設の設備等とも考えなければならないことだと思っております。
現時点ですぐそれに取り組めるかということは、その辺りも含めて総合的に今後、検討したいと考えます。
○1番(西田憲智君)
廃食油の回収については、本市の例えば施設を整備する必要もありませんし、事業者と協力をして回収するとこの財源が確保できるということで、財政も使わずに活用できる一つの手段だと考えておりますので、ぜひ、今、課長からございましたように、前向きに検討をしていただいて、取り組まれることを期待したいと思います。
このように現在の取組、今後の取組の説明がございましたけれども、行政だけでできることではございません。市民の皆さんにこの趣旨を理解していだき、一定の負担もしていただかなければならないということであります。
市民一体となってできることから一つずつ取り組まれることを期待して、次の質問に移りたいと思います。
②ゼロカーボン社会に向けた取組について伺う。
○1番(西田憲智君)
次に、国は2050年度カーボンニュートラルを宣言し、これまで漠然としていた国の温暖化ガス排出を実質ゼロにするための期間、並びに数値を目標化され、明確になりました。
一気に具体的な取組が進みましたが、本市も中屋市長の令和5年度施政方針で、「未来につながる投資の推進」と題し、エネルギーの地産地消の取組を促進し、脱炭素社会に向けて2050年二酸化炭素実質排出ゼロを目指すと表明をされております。
そこで、ゼロカーボン社会に向けてどのような取組を進められるお考えか、お伺いいたします。
○市長(中屋謙治君)
今、お述べになられましたように、開会日の施政方針の中でこのことには触れたところでございます。
御案内のとおり、二酸化炭素ゼロ社会ということで、CO2の削減でありますが、エネルギー部門が全体のおよそ8割を占めていると言われております。
そういう面からいうと、このエネルギー部門での二酸化炭素の削減、これが大きな鍵を握っていると思っております。
そうしますと今、専ら化石燃料に依存している社会だとしますと、これを化石燃料からの脱却、すなわち二酸化炭素を出さない、いわゆる再生可能エネルギーに最大限シフトしていくことが重要ではなかろうかと思っております。
○1番(西田憲智君)
今、市長がお述べになりましたように、ゼロカーボン社会にとってはエネルギー部門というのが一つのキーになるということでございますが、もちろん環境の中でも焼却施設であったり、いろいろな形でどうしても抑制できないところについて、カーボンニュートラルとして実質、照らし合わせたときにゼロにしていこうという目標が定められている中で、本市の中期、もしくは短期的な目標というのがなかなか見えずに、市民一体となってここに取り組むという形がなかなか見えにくいのではないかと感じております。
そこで、県内でも鹿児島県をはじめ21の市町村がゼロカーボンシティ宣言を表明しております。本市も表明をして具体的な取組、対策を進められるお考えはないか、お伺いいたします。
○市長(中屋謙治君)
2050年二酸化炭素実質排出ゼロということを宣言する具体的なものがやはり欲しいなという、宣言して具体的なものを詰めていくというやり方もありましょうけれども、まずはどういうものを取り組んでいて、そしてそういう社会を目指すということで、施政方針の中で一つ申し上げましたのはエネルギー分野でありますが、民間事業者、それから株式会社いちき串木野電力と連携して、一つの例として卒FITを電源として活用するという、エネルギーの地産地消の取組を促進し、脱炭素社会に向けて取り組んでいく。いちき串木野電力の卒FITをうまく取り込んでエネルギー、本市内での地産地消に取り組んでいくことが一つ代表例として挙げられますが、今、おっしゃいますように市民皆さん方の理解、協力を得ながら二酸化炭素を出さない社会、これに向けて様々な取組を積み重ねていく必要があろうと思っております。
○1番(西田憲智君)
今、おっしゃるように、行政としての例えば具体的な対策としては卒FITや行政の施策の中で取り組まれる事業に対してのいろいろな対応がされると理解をしております。
しかし、このゼロカーボン社会というのはやっぱり市 民一体となって、市民にも事業者にもそれぞれに一定の役割、責務があって成し遂げられるものだと思っております。
一つ一つがいろいろな役割を分担するということが非常に大事な観点かと感じている中で、ゼロカーボンシティという取組は具体的に単年度や中期の取組や対策を上げられて、一体となってゼロカーボン社会に向けて取り組みましょうということ ですので、ぜひ、本市もゼロカーボン宣言を表明して一歩ずつ前に進めればいいなと考えておりますが、いかがでしょうか。
○副市長 (出水喜三彦君)
今回の宣言に当たりまして、市長が申し上げましたとおり、エネルギー部門が大変ウエイトを占めるということで、まず卒FIT電源を活用して足がかりにしたいということでございます。
そして今、議員おっしゃいましたとおり、やはりこの脱炭素 を 地域全体としても進めていくためには
行政はもちろんですが、事業者、市民一体となった取組が必要かと思っております。
現状を申し上げますと、地球温暖化の防止対策の中で 、 市において 2019年に事務事業編ということで策定をしております。
そして令和3年3月に第2期の環境基本計画ということで行動 の配慮を啓発していくということでお示しをしてございますが、やはり具体的に中期・長期にわたってどういったビジョンで進めていくのが望ましいかは大事な視点だと思いますので、他市 等 の状況等も踏まえながら、このビジョンというものを検討してまいりたいと思います。
○1番(西田憲智君)
これまで経験したことがなくて、今から一体となって進むべき課題であると思いますので、先進的なところも取り上げながら本市も一緒に進んでいけるように期待したいと思います。
また、全国でも先進的に市区町村が協力して、その知見を共有しながら住民へのメッセージや国への提言を効果的に進められるゼロカーボン市町村協議会というのもございます。
ぜひ、こちらのほうも一体となって取り組めればと考えるところです。
次に、ゼロカーボン社会に向けて行政、市民 、 団体、事業者などが連携したこれまでの取組は何があるか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
現在 、 市においては地球温暖化対策実行計画 事務事業編 に基づいて、日々の節電や燃料使用量等の削減に努めておりますが、衛生自治団体連合会と連携協働したマイバッグ運動や広報啓発活動に取り組んでいるところです。
○1番(西田憲智君)
今、 庁内 でもいろいろな取組がされて、市内の協力もしているということでございましたけれども、本市もいちき串木野市の施策、政策におけるSDGsの考え方として示されております。
SDGsの目標の中にもありますパートナーシップでの目標を達成しようというのが 17 番目にありますけれども、いろいろなSDGsを通して市内の事業所や団体が取り組んでいるSDGsの取組と連携して、今後、一体となって取り組むお考えはないか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
現在の第 2次環境基本計画においては、SDGsの取組と連動した施策に基づいて市民の取組、事業者の取組、それぞれの具体例を掲げて取組を推進しているところです。
今後も この 環境基本計画の啓発等を継続しながら、地球温暖化対策、ゼロカーボンに向けて市民と事業者、市と一体となった取組を推進してまいります。
○1番(西田憲智君)
今、そういったそれぞれ事業にひもづけられているということでしたけれども、事業者もそれぞれにいろいろな目標を掲げて事業に取り組んでおります。
ぜひ、その一体的な取組を見える化していただいて、今後、その評価や 検証ができるような形で進められたらいいのではないかと考えております。
このSDGsについては 、 また次の機会に詳しくやりたいと思います。
次に移りたいと思います。
(2)ごみの回収について伺う。
○1番(西田憲智君)
ごみの回収についてお伺いいたします。ごみの回収について、同僚議員から幾度となくこれまでも取り上げられていると思いますので、経過についても一緒に進めていきたいと思います。
まず、資源ごみ、粗大ごみの回収についてでございます。
現在の課題、問題点はどこにあるのか。これまでの対応策と今後の改善策は何なのかをお伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
資源物と粗大ごみの回収についてでございます。
資源物については、回収時間後にビニールシートの内側に置かれていたり、これら後出しされたものが適切に分別されていないケースが見受けられております。
また、粗大ごみについては、本来ごみステーションに出すことができないとされている処理困難物の排出が多くあるところです。
引き続き適正なごみの出し方について広報紙の掲載などによる啓発に努め、注意喚起の看板を立てるなど、対策を検討いたします。
○1番(西田憲智君)
様々な課題や問題がある中で、看板を設置して対策ということでございます。それでは粗大ごみについて 、 本市は1日に約 15 トン 余り出るとちょっとお聞きしております。
他市に比べると大変多い排出量となっております。
再利用や再資源化率など利益が出るのであれば回収というのはいいと思いますが、処分により財政を圧迫しいるのであれば対策が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○市民生活課長(久保さおり君)
粗大ごみについては、再利用できるものはリサイクル販売会で販売をし、不燃性のごみに含まれる有価金属等は分別して業者に引渡ししております。
それ以外については、焼却または埋立て処分をしており、収入はありません。
この資源、粗大ごみ収集につきましては、収益を目的とせず、ごみ回収の住民サービスの一環として取り組んでいるものでございます。
○1番(西田憲智君)
なかなか収益とならない住民サービスの一環、もちろんその 取組も間違いではないと思いますが、今、年1回リサイクル販売会を実施しているということでございましたが、環境省では市町村とリユース会社との連携によるリユースモデルというのも紹介しております。
事業者への取組や自治体によるネットアプリ等での販売ルートの幅を広げるような取組も考えられると思いますが、その考えはありませんか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
リサイクル販売会においては、粗大ごみを簡易な修繕や整備等を行いまして、再利用できる状態になったものを販売しております。
販売後のトラブル防止のために実際に現物を確認して、納得をいただいた上で購入をいただく必要もあることから、当面は現在の方法を継続することにしております。
行政からこのような品を預かり、インターネットで必要な人に紹介するサイトを活用している自治体もあるようでございますので、今後、詳細な情報収集や調査等をしたいと考えます。
○1番(西田憲智君)
ぜひ前向きな調査をして進めていただけたらと思います。
ちなみに、江戸川区ではリサイクルバンクというのをつくって 、 そういった販売のルートを拡大したり、川崎市ではリユース ・ リサイクルショップ制度というのを導入して、パートナーシップ ですね 、事
業者と連携してこの取組を進めておりますので、そこも含めて参考にしていただきたいと思います。
先ほど違反内容もありましたけれども、排出される粗大ごみに市外からの持込みや 、 または産業廃棄物などは含まれていないか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
明らかな排出違反を直接確認はできておりませんが、疑わしい産業廃棄物の排出や市外からの持込みの可能性があるものなど、年に数件の情報提供や収集委託業者からの報告があるところです。
○1番(西田憲智君)
なかなか現行として は直接確認できないということで見逃されているところも多いのではないかなと感じております。
地域外からの持込みや産廃による不法投棄については 、 これまでどのような対策を講じられてきたのか、結果はいかがだったのか、さらに今後の対応はどのようにされるのかをお伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
粗大ごみは無記名での排出でありますので、家庭ごみか事業所ごみかの判断が難しいことや、対象地域の住民であるかの確認ができないことなどから、職員による現場の
監視 の 対策は困難である状況であります。
広報紙で適正なごみ出しにつ いての特集を組むなど注意喚起をしているところでございますが、引き続き広報の在り方等を検討し、LINE等も活用して今後も啓発に努めてまいります。
○1番(西田憲智君)
これまでの同僚議員の話でもその監視体制というのは出ていたと思いますが、なかなか人的監視では限界がある。もちろんそう思う一方で、ステーションでの管理や監視体制は現在どのようにされているのか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
ごみステーションの管理につきましては、各公民館で清掃作業や立会い当番などの維持管理を行っていただいているところであります。
粗大ごみにつきましては、排出時の立会い者がいないところがほとんどであります。
○1番(西田憲智君)
公民館へのそういった担いがある、もしくは粗大ごみについては監視体制がないという現状でございます。
リサイクル推進についても時間的な制限が 24 時間あるわけでもありませんし、高齢化や負担も大きく、持続可能ではないと思いますが、今後、監視カメラなどデジタル技術での管理や監視のお考えはないか、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
現在、市内には247 か所の資源物ステーションと、274 か所の粗大ごみステーションがございます。
資源物ステーションと粗大ごみステーションが同じであるところもございますが、現時点では全てのステーションに監視カメラを設置することは難しいと考えております。
○1番(西田憲智君)
もちろん全てのステーションに一気に設置するのは難しいと思いますが、 監視を 強化する手だてがないのであれば、一つずつからでも優先的に取り組むべきではないかと考えますし、逆に、その監視カメラが防犯対策や犯罪の抑制にもつながると考えれば、市にとって市 民を守る意味でも得策ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○市民生活課長(久保さおり君)
防犯カメラの設置につきましては、財政的な面とどのステーションからというような地域の選別等もございますので、監視カメラを設置する、しないも含めて今後検討したいと思います。
○1番(西田憲智君)
ぜひ、各課とも連携をしながら前向きに検討していただきたいと思います。
(3)環境センター施設の維持について伺う。
○1番(西田憲智君)
次に、環境センターの施設維持についてお伺いいたします。
平成 11 年に当時の 樋脇 町と共同で運用し、平成市町村合併に伴い本市単独の運用になりましたけれども、串木野環境センターの施設の耐用年数と平成 23年度から長寿命化計画に基づく施設整備の整備費用について、お伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
環境センターは平成 11 年の供用開始から 23 年が経過しております。
焼却設備の耐用年数は一般的に 20 年であり、経年劣化による老朽化が進んでいる状況であります。
安定したごみ処理を継続させるため、令和2年度に整備方針を検討し、令和3年度から令和8年度までの6か年で大規模整備を行う計画で整備を進めております。
これらの整備に毎年約1億円を予算計上し、年次的に整備を続けることにより、総稼働年数 40 年となる令和 21 年度まで稼働が可能であると考えております。
○1番(西田憲智君)
今の計画を聞くと年に1億円ほどの経費を投入して長寿命化、整備費用の拡大は止まらないと考えております。
この施設について、延命させて整備費用に対する費用対効果というのはいかがなものなのか、また、延命だけの考えが得策なのか、ほかに手段はないのかお伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
既存施設と同等の新施設の建設費を 試算すると約 110 億円であります。
人口減少に伴う施設の規模を縮小した場合でも、ほぼ全ての主要設備を更新する必要があるため、整備費用は高額となる試算であります。
既存設備には長年使用していても健全度の高いものも多くあることから、既存設備の長寿命化のほうが費用対効果があると判断し、令和3年度から年次的に長寿命化のための整備を進めております。
○1番(西田憲智君)
また検討の一つだと思いますが、公共施設総合管理計画においては 、 「 今後の管理方針として環境センターの老朽化に伴い更新が必要となった場合は近隣市町などと共同利用して検討する 」 とありますが、来年令和6年9月からは近隣である、日置市、南さつま市、南九州市、枕崎市の4市共同で南薩地区の新クリーンセンターの運用が開始予定となっております。
本市はどのように計画されるのか、また、検討すべき時期に来ているのではないかお伺いいたします。
○市民生活課長(久保さおり君)
長寿命化整備後の耐用年数を超える令和 21 年度以降は建屋の整備が必要となるなど、整備費用がさらに増加するため、新施設へ の更新がコスト低減になると予測しております。
しかしながら、本市単独での新施設の更新・維持は財政面において困難であると考えております。
そのため、県が示しております鹿児島県ごみ処理広域化・集約化計画に基づき、今後はごみ処理の広域化を検討する必要があると考えております。
検討の際には大崎町のような限りなく焼却量を減らす取組も選択肢の一つとして、市民の皆様の御意見を十分に聞きながら情報提供にも努めたいと考えております。
○1番(西田憲智君)
本市のスタイルに合った今後の検討をぜひ期待して、次の質問にいきたいと思います。
2.消防行政について
○1番(西田憲智君)
次に、消防行政についてでございます。
(1)消防団の体制について
①団員の確保について伺う。
○1番(西田憲智君)
消防団の体制について、本市は各地を担当する 12の分団が存在しております。
しかし、全体で 45 名の分団員が欠員し、分団によっては平均年齢が 57.6 歳と、団員の確保に大変苦慮をされておりますが、これまでの取組の効果と今後の対策についてお伺いい
たします。
○消防長(谷口浩君)
おはようございます。
消防団員の確保についてであります。
消防団員の確保につきましては、消防団幹部や消防後援会などに勧誘をお願いしているところですが、高齢化や周辺部の人口減少、勤務形態の変化などにより、欠員が常態化しております。
定数の見直しや組織再編を検討する時期にあると考えているところであります。
今後は消防団 後援会や地域住民の意見を聞きながら、定数の見直し等について取り組んでいきたいと思っております。
○1番(西田憲智君)
定数の見直しが得策ということでありますが、やはり今の出動体制を考えると原資を減らすということは非常にまたリスクも伴うと考えますので、今 後情報収集しながら進めていっていただきたいと思います。
②緊急時の出動人員の確保について伺う。
○1番(西田憲智君)
そのような中で現在、学生消防団員が2名おられますが、専門学生や大学生を対象とした学生消防団活動認定制度や機能型消防団員制度の導入のお考えはないか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
機能型消防団員とそれから学生の消防団員の勧誘ですが、現在も学生の消防団員についても順次募集している状況でありますが、御指摘の機能別消防団員についてはまだ検討段階でありまして、どういう機能別消防団員が本市の消防に合っているかというのも まだ 研究する必要あると考えております。
○1番(西田憲智君)
愛媛県の松山市では平成 27年度より学生の 認証制度を導入して学生が積極的に活動できる取組もされております。
また、愛媛県の宇和島市ではこの機能別の消防団員制度を活用してドローンの 航空隊を創設して、災害時の被害状況の把握や行方不明者の捜索などの活動を行っているという現実もありますので、そういったも のを踏まえてこの確保について進めていただきたいと思います。
また、地域防災を支える自主防災の組織の役割が高まっております。
中央地区まちづくり協議会の防災組織や照島地区婦人防火クラブの先進的な取組もありますが、総務省消防庁が推奨している小学生から高校生までを対象とした少年消防クラブの拡充をさせて、防火、防災の知識を身につけさせて、将来の地域防災を担う人材の育成に取り組まれるお考えはないか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
幼少期からの防災教育は必要だと考えているところですが、現在は幼稚園単位で消防クラブ に 活動していただいているところであります。
また、地域で は婦人防火クラブを基礎としまして、その地域のほうで防災の啓発に努めていただいているという現状でございます。
○1番(西田憲智君)
ぜひこの枠も広げていただいて、将来を担う人材の育成に取り組んでいただきたいと思います。
愛媛県松山市が取り組まれているだんだん松山プロジェクトというのがあります。
この取組は日頃から町の 安心・安全 のために活動する消防団員を市民全体で応援することで、消防団員の士気の高揚と新規入団者の確保をして、地域防災力を向上させる狙いがあると言われています。
本市でもこのような消防団応援事業制度を検討するお考えはないか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
本市では3名以上の団員が勤務されている事業所に対しまして、消防団に協力することを社会貢献として 表彰する消防団協力事業所表示制度があります。
それを導入して連携を図っているところであります。
○1番(西田憲智君)
確保から今度は災害出動のほうにも至ってまいるわけですけれども、今、事業所登録の話もありましたが 、緊急時の人員確保も課題の一つとなっております。
特に平日の日中においての緊急出動については、人の課題だというふうに思いますが、その中で先ほどありました認定について、現在9社 の 認定にとどまっております。
市内の中小零細企業の実態では3名以上の団員が勤務することは非常に難しい現状であり、規定の緩和などを行って市内事業者に理解、協力していただく必要はないか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
現行の制度の中に消防団活動について積極的に配慮されている事業所も含まれていますことから、現行制度を活用して連携を強化してまいりたいと思います。
○1番(西田憲智君)
なかなか人が入らない、緊急時になかなか出動する人員を確保できない、今の現状を踏まえれば理解促進が必要だと思います。団員が勤務している事業所へ、例えば防災協定の制度や地域貢献を果たしている評価制度の強化、もしくは表彰など団員の出動に応じて事業所も一定の評価をされる制度の導入というのは考えられていないか、お聞きいたします。
○消防長(谷口浩君)
現在団員の 25 %が市外事業所に勤務していらっしゃる状況で、市内事業所に勤務されている団員にあっても仕事の現場が市 外であったり、有事の際に参集できない状況もあります。
今後はこのような状況を踏まえて、事業所の御理解をいただきながら参集できる方策を検討していきたいと思います。
○1番(西田憲智君)
今のような課題があるわけなんです。
そんな中で例えば携帯電話の一斉メールや防災アシストアプリなど、迅速な防災活動を行うために、団員への情報伝達手段の確立が必要であると思いますが、その件はいかがでしょうか。
○消防長(谷口浩君)
現在の連絡体制につきましては、団本部を通じ各分団への連絡体制は確立していますが、全分団員という対処 をしているわけではございません。
また、火災の初動時、連絡については職員の招集等々もありますので、現在、全ての消防団の方々にLINE等の連絡ができてない、また時間等についてもできてない状況でございます。
○1番(西田憲智君)
デジタル技術が大変進歩しておりますので、この消防団員の活動をサポートできる、そんな研究というのを期待したいと思います。
(2)災害(緊急)における消防車両運行について伺う。
○1番(西田憲智君)
次に、緊急時における消防車両の運行についてですけれども、道交法の改定によって現在、消防ポンプ 車 の運行には準中型の免許が必要であり、若い世代では運転ができないという現状に至っておりますが、同時に消防団の車両にはマニュアル車もまだ数台残っていて、オートマ限定の団員も増えているが現状、これらの課題、問題は起こっていないかお伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
消防団車両の更新計画についてであります。
平成 29 年から免許制度が変わりまして、 3.5 トン以上は準中型免許が必要となっております。
有資格者の団員確保が今後、難しくなることが予想されます。
今後は普通免許で運転できる車両の導入など、検討してまいりたいと思います。
○1番(西田憲智君)
今、車両の更新という話でしたけれども、これには車両も 25 年使用するということもあり、喫緊の対策ではないと思いますが、総務省消防庁の施策の中にもありますが、公費補助制度を設けて消防団員が準中型免許を取得する際に要する経費を補助するお考えはないか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
現在は消防団車両の更新計画を優先して取り組んでまいりたいと思います。
○1番(西田憲智君)
今の方針も定められましたけれども、国ではこの助成額に対して2分の1の地方財政措置 、いわゆる特別 交付税を講じることができるとしておりますが、改めてこの制度に対する導入の検討もないか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
導入についてですが、まず、消防団車両の配置更新計画を定めた上で、そういう補助制度があれば活用を視野に入れた検討をしていくことになるだろうと考えます。
○1番(西田憲智君)
ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
(3)24時間利用可能なAEDの設置について伺う。
○1番(西田憲智君)
次に、昨年、市内の 12 分団にAEDが配備されました。
現在の設置箇所は消防団にあります消防ポンプ車の車内と設定されております。
AEDはここ近年、民間企業なども含め普及が非常に増えてまいりましたが、市民への利便性や安心な町のためには 24時間使用できる屋外への設置が理想と考えますが、その設置はいかがでしょうか。
○消防長(谷口浩君)
AEDにつきましては、消防団活動の際に使用する目的で配備しているところでございます。屋外設置については検討いたしましたが、近年、県内においても施錠をしている消防団車庫からの盗難事件も発生していることから車両積載としておりまして、現在のところ屋外への設置は考えておりません。
○1番(西田憲智君)
そういったAEDの盗難というのがなかなか我々は考えにくいところもありますが、ほかの公共施設も含めて 24 時間利用できるような 、 市民にとって非常に有益な設置に努めていただきたいと思います。
(4)消防業務の共同運用の広域的な支援体制の整備について伺う。
○1番(西田憲智君)
次に、第2次計画の主要施策に もあります消防広域化についての検討について、これまでの取組と現状、また今後の対策についてお伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
消防業務における共同運用については現在、全国的に消防通信指令システムの共同化が進められております。
しかしながら、本市におきましては消防業務の共同運用及び消防庁が推奨する消防本部の広域化については進展のない現状であります。
消防広域応援体制につきましては隣接市との協定、県一円の応援協定がありまして、全国規模の緊急消防援助隊による体制が整っているところであります。
○1番(西田憲智君)
今現在ないということで、このような広域的な連携というのは必要不可欠であり、大変広域化のメリットも多いわけですが、なぜ至らないのか問題点、課題は何なのかをお伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
広域化の進まない原因、課題というのは、それぞれの市町村、また消防本部の事情もございますのでそれぞれ違うとは思いますが、お互いのタイミングであったり、財政事情であったり、環境の問題があり、それが課題となっておりまして進まないのではないかと考えております。
○1番(西田憲智君)
ぜひ、市民の 安心・安全 のためにその枠の調整をしていただいて、前向きな広域化の検討をしていただきたいと思います。
その中で本市は石油 貯蔵 施設立地対策 等 交付金のおかげで消防設備が非常に充実して一方で、車両整備や維持管理など運用コストがかかると考えておりますが、隣接市とはしご車などの共同運行はできないのか、お伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
はしご車の共同運用という御 質問 ですが、現在のところ隣接市との応援協定を結んでいる現状であります。それを活用した応援協定、応援体制は確立しておりますけれども、共同運用という話については現在 、ないところでございます。
○1番(西田憲智君)
ぜひ、 運用コストを考えると共同運用の形もまだ模索しながら進めていただければと考えております。
また、将来にわたり持続可能な消防サービスを提供するには消防力の維持 ・ 向上が必要である中で、広域的な職員相互の派遣や消防指令、いわゆる通信業務の共同運用というのはできないのかというのをお伺いいたします。
○消防長(谷口浩君)
職員の交流というところとまた通信指令の職員派遣となってきますと、これは通信指令システムの共同運用広域化の一端となるところでございまして、派遣制度につきましては過去にも本市から消防学校への教官の派遣とか 、 そういう派遣制度はございますが、各消防本部間の交流というのは現在ないところでございます。
○1番(西田憲智君)
なかなか進まない現状、課題もあるのかなと思いますが、ちょっと時間もないのでまた次回、進めていきたいと思います。
3.教育環境の整備について
小・中学校の特別教室の空調整備について伺う。
○1番(西田憲智君)
最後に 、 教育環境の 整備についてお伺いいたします。
現在、普通教室には空調設備が整備 されていますが、しかし特別教室には整備もなく、令和5年度の当初予算の計上もないことから、小・中学校 の特別教室の空調整備の計画についてお伺いいたします。
○教育長(相良一洋君)
小・中学校 の特別教室の空調整備についてでございます。
小・中学校 の普通教室は全て空調が整備されておりますが、理科室、音楽室等の特別教室の整備は進んでない状況にございます。
現在、特別教室は 140教室あり、そのうち図書室等の 38 教室については大規模改修工事等に合わせて空調整備を行ってきております。
残る 102 教室の特別教室の空調整備に当たっては、多額の費用が見込まれますので、国庫補助事業の活用を検討するとともに、学校再編計画や学校施設長寿命化計画との整合性を図りながら、優先順位を考慮しながら計画を策定し、整備を進め、教育環境の改善に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○1番(西田憲智君)
今後計画もあるということですけれども、これまで暑さ指数というのを私も特別教室で計ったことがあります。
大変苛酷な教室の中で先生たちが授業し、子どもたちが授業を受ける。
その中で専科の授業を代替教室でできている、いわゆる空調設備のある普通教室でできない学校については急務だと思いますが、この件についていかがでしょうか。
○教育総務課長 (瀬川大君)
現在、特別教室を授業 に使っている学校もあるということでございますが、普通教室については現在、全ての普通教室に空調を整備している状況でございます。特別教室につきましても個々の学校で対応というのはなかなか難しい状況もございまして、優先順位を図りながら特別教室にもできるだけ早く整備ができるように検討してまいりたいと思っているところでございます。
○1番(西田憲智君)
ぜひ、 前向きに進めるということですので、その時期についても注視しながら、またその計画については明らかにしていただきたいと思います。
そのような中で今年も恐らく猛暑、酷 暑が予想される中、もし今年の夏に設置が間に合わない場合はエアコン設備に代わる機器などの対応を考えられていないかお伺いいたします。
○教育総務課長 (瀬川大君)
現在、串木野小学校等 の 空調設備がない特別教室につきましては、大型のスポットクーラーを準備してある状況もございます。
そういうのも活用しながら対応してまいりたいと考えております。
○1番(西田憲智君)
熱中症というのは命に関わることで、その責務は誰が取るのかというのを考えると、非常にこの対策というのは急がれると思います。
今の補助的な対策も含めていま一度、 確認をしていただいて、特別教室の教育環境が本当にうまく計画的にいっているのかというのを検証しながら、今年の夏に我々も注視していきたいと思います。
併せて、PTA活動や地域の方々に協力いただく総合学習などがあると思いますが、同じように空調設備がなく、代替教室の確保が困難な学校については併せて調査、研究を進める必要があると思いますが、この件についてもいかがでしょうか。
○教育総務課長 (瀬川大君)
現在、普通教室のほかに図書室 13 室、全ての学校に設置をしております。
パソコン室、これも 13 室 ですが 全ての学校に整備をしているところでございまして、地域の集まり等につきましては 、 できればそういう部屋を利用して対応していただきたいと考えているところでございます。
○1番(西田憲智君)
そういったことも一緒に活用しながら今後、この学校教室施設の幅広い利活用というのを考えれば、優先的にいろいろな学校をしっかり選定していただいて、整備を進められることを期待いたしまして、私の全ての質問を終わりたいと思います。