令和5年第5回定例会 12月8日 本会議 一般質問
- 1. 令和5年第5回定例会 12月8日 本会議 一般質問 西田 憲智 議員
- 2. 1.道路行政について
- 2.1. (1)安全な歩道整備を進める中、街路樹の根上げや落葉の課題があるが、整備方法、計画範囲、工事期間を伺う。
- 2.2. (2)本年度より市道大原港線の歩道整備が始まったが、これからの社会ニーズを捉え、ユニバーサルデザインを推進してはどうか。また、同時に、市街地等における道路の無電柱化への取組の考えはないか。
- 2.3. (3)西薩中核工業団地内の企業立地が進み、大型車両の交通も増えてきた。団地内の道路整備及び幹線道路である市道や県道の整備並びに規制が必要ではないか。
- 2.4. (4)新たな取組として、LINEの活用により市民から道路・河川・公園などの損傷箇所を受け付ける自治体向け通報ソリューションで一元管理をしてはどうか。
- 3. 2.児童生徒の安全対策について
- 4. 3.生徒指導の対応について
令和5年第5回定例会 12月8日 本会議 一般質問 西田 憲智 議員
1.道路行政について
市長の掲げる「歩きたくなる道」に関連して、今後の歩道整備の在り方を伺う。
2番(西田憲智君)
最後の質問となりました。
事前通告に従って3つの項目に分けて質問をしたいと思います。
まず初めに、道路行政についてであります。
これから、道路のみならず、公共物や公共施設は老朽化対策と長寿命化が求められる時代となっていきます。
そのような中、これから先の社会を見据えた、まちの課題を解決するための道路行政を行う必要があると考え、一般質問をさせていただきます。
道路行政には、良好な景観や町並みを形成するなど地域を活性化させることや、また、安全性や快適性を確保して、資産価値を向上させることも可能です。
さらには、防災性を高めることにより地域の強靱化にもなります。
このように、観光面や健康・福祉面、防災面など様々な利活用が考えられますが、市長が掲げる「歩きたくなる道」に関連して、今後の歩道整備の在り方について壇上から伺い、以降の
質問は質問席より行わせていただきます。
市長(中屋謙治君)
西田憲智議員の御質問にお答えをいたします。
道路行政の考え方、なかんずく「歩きたくなる道」とはどういうことなんでしょうかという御質問であろうかと思います。
いわゆる、高度経済成長、そういった社会から、今、成熟社会と呼ばれる社会へと大きく変わってきております。
こういった転換を迎える中で、従前がスピードや効率性といったものを重視する、いわゆる経済優先の考え方から、安らぎであったり潤い、あるいは緩やかな心地よさ、こういったものに価値を見いだす考え方が様々な分野で出されてきていると思います。
まちづくりや道路についても、道路をただ単に、車や人を、速く、容易に、効率的に、通過させる、移動させる、そういった考え方だけではなくて、まちに潤いと安らぎを与え、心地よい空間をつくり、まちの景観をつくる上でも大きな要素である、こういった考え方であろうかと思っております。
こうした考えを基に、これまでの、いわば車中心の社会、車中心の利用形態から、人を中心に置いた道路形態に、潤いと安らぎを与えてくれる、歩きたくなる空間に変えることで、言われましたように、安全性をはじめ、景観、健康増進、交流促進といった様々な面から、人にとって優しい、価値ある空間に、ひいては生活の質を向上させ、まちの魅力を高める、こういったものにつながっていくのではないかと思っております。
これからの道路整備、なかんずく歩道整備にあっては、こうした視点を加味することで、まちの魅力とともに、自分たちの暮らすまちに対する愛着も高まっていく、このように考えております。
(1)安全な歩道整備を進める中、街路樹の根上げや落葉の課題があるが、整備方法、計画範囲、工事期間を伺う。
2番(西田憲智君)
市長のほうから、これまでは経済優先で進められてきた整備も、これからは安らぎや心地よさ、そういった空間づくりが大事なんだということでありました。
これまでもそうですが、設置や整備を行えば必ず維持・管理が必要となるわけです。
安全な歩道整備を進める中で、街路樹の根上げや落ち葉の問題・課題があると思います。
今後の整備方法や計画範囲、また、工事の期間についてはどのようにされるか伺います。
都市建設課長(吉見和幸君)
これからの歩道整備につきましては、今までに交通安全対策事業として実施いたしました島平野元線、これは天蓋から照島神社に向かう路線でございます、及び、郷之原ガタ下線、これは旧新川石油から国道のほうに向かう信号交差点の間を整備をいたしました。
両整備につきましては、バリアフリー化を進めるとともに、植栽から40年以上たち大型化した高木の根上がりや、枝が電線等まで達している街路樹があることから、更新を進めてまいりたいということを考えております。
現在は、大原交差点から市役所前の大原港線について、同様な考え方で歩道整備を進めているところでございます。
2番(西田憲智君)
そのような整備方法や計画があるということですけれども、これまでの考えは、どちらかというと街路樹やそういったものは、資産だということで残す方向で、以前は市街地の幹線道路、市道には、約1,200本余りの高木が植栽されており、今は多少少なくなっているとはいえ、樹齢は40年から50年というものが多いのではないかと思います。
整備の遅れから、歩道の根上げのみならず様々な問題がある一方で、低木のエリアにも雑草、中でも繁殖力の強いカヤが生い茂っており、まちの景観が損なわれているだけではなく、歩行者や運転者の視界の妨げとなって安全性にも問題があると思います。
現在、整備がなかなか追いついていないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
都市建設課長(吉見和幸君)
現在、街路樹の根上がり等で、歩道の歩行面で凸凹ができたりとかいう苦情等も出ております。
まず、今、工事を行っております大原港線につきましては、大原交差点から川元写真館の間が300メートルございますが、この両側の歩道と街路樹の更新を考えているところでございます。
ユニバーサルデザインの推進等も配慮しながら、整備に当たってまいりたいと考えております。
2番(西田憲智君)
今、課長のほうから新たに大原港線の更新の概要といいますか、説明がありましたけれども、一概に街路樹を撤去すればいいというものではないのですが、持続可能な維持・管理ができるようにするには、抜本的な維持・管理をするための整備が必要だと考えますが、これをどのように考えられていますか、お伺いします。
都市建設課長(吉見和幸君)
まず、街路樹につきましては、植栽から40年以上たちまして大型化しておりますので、この街路樹については、更新、植え替えを計画しております。
まず、これに当たりましては樹種の選定です。
樹種の選定については、成長の遅いものであったりとか、落ち葉が少ないものであったりとか、そういったものを選んでいきたいと考えております。
それと、今、維持・管理につきまして、低木の維持・管理に結構手間がかかるような状況でございます。
まず、歩道の整備につきましては、歩行部分の幅員を確保した上で、必要に応じて低木の撤去等をしてまいりたいと考えているところです。
2番(西田憲智君)
今あったように、これから新たな更新で整備方法もまた変わってくるのではないかなというふうに期待されるところもありますが、これからの整備はまだまだ時間がかかると思います。
秋には紅葉がきれいで、それがいずれ落ち葉となりますし、春になれば新芽が出てきて、なかなか下のほうが見えづらい。
夏になったら雑草という問題があったり、これまで同様では維持・管理の改善策にならないと思いますが、何か新たな取組というのがあるのかをお伺いいたします。
都市建設課長(吉見和幸君)
高木の剪定に関しまして、年に1回程度の剪定で管理が済むもの、あるいは、高木においては、下木を剪定することで成長が止まる、そういった樹種の選定をすることで、管理にかかる手間と費用を縮減していきたいと考えているところです。
2番(西田憲智君)
また、高木についてもそのような対策をしながら、やっぱり公共物としての維持・管理をこれからも推進していただきたいのと、また、視点を変えて、これまでも駅前や家の前など公共の花壇の手入れをしてくださる団体や有志、また、住民の方がおられるわけです。
今後、専門家である造園業者への業務委託はそうなんですが、新たに、例えば公募をして、地域の様々な方々の協力を仰ぎながら維持・管理をされていく、そういった在り方について検討されるお考えはないか伺います。
都市建設課長(吉見和幸君)
現在、歩道整備を 進めております大原港線において、低木部分を伐採 しまして撤去した後に、周辺の住民の方々に花壇として管理していただいたという経緯がございます。
そのうちにだんだん管理される方が少なくなったりすること等もありまして、また市のほうで管理をするようなことになっております。
大原港線の整備につきましては、高木のみを設けて低木は撤去していきたいと考えております。
どうしても、高木の管理につきましては、造園業者のほうにお願いすることになろうかと思いますので、年間の剪定回数が少ないものを選んでいきたいということでございます。
2番(西田憲智君)
これから更新されるものにつきましては、今、高木管理ということで、もちろん素人ではなかなかできないということでしょうけれども、先ほど言いましたように整備には時間がかかるということや、まだまだ低木もあり、一体となって協力ができないわけでもない、現状でもあると思えば、少しでもそういった方々の協力・理解というのは、住民の方も持たれていると思いますので、 例えば、助成金、補助金制度の確立であったりだとかを進めながら理解促進に努めていかれることが重要かなと考えております。
(2)本年度より市道大原港線の歩道整備が始まったが、これからの社会ニーズを捉え、ユニバーサルデザインを推進してはどうか。また、同時に、市街地等における道路の無電柱化への取組の考えはないか。
2番(西田憲智君)
続きまして、次の質問に移りますが、本年度より、 先ほどから出ております市道大原港線の歩道整備が 始まっております。 今後進んでいく歩道整備に対して、これから社会 ニーズを捉えたユニバーサルデザインを推進してい くお考えはないか、伺います。
都市建設課長(吉見和幸君)
市道大原港線の整備につきましては、先ほど申しました300メートル区間で整備を進めております。
今年度、一部、大原交差点の南側の部分を施工しているところでございます。
施工内容につきましては、低木の撤去、高木を残す形で作業を進めているところでございます。
現在の歩道形式がマウンドアップという形式になっておりまして、民地の乗り入れごとに切下げがあることから、歩行者がなかなか歩きにくいというような形状でございました。
今後の形式につきましては、セミフラットという形式を導入いたしまして、高齢者、障がい者に配慮した歩道の在り方、バリアフリー化を推進していきたいと考えているところです。
2番(西田憲智君)
さらに技術が進んで、そういったセミフラットという工法もありながら、よりよい環境がつくられるのでないかと想像をします。
先ほど市長のほうからもありましたように、こういった歩きたくとなる道路は、憩いの場であったり、くつろげる空間の場でもあると考えれば、もちろん、今の車道、歩道もそうですけれども、幅員に余裕がないということは理解しております。
しかし、今後、例えば車椅子や電動カートの利用、また、電動キックボードなどが普及すれば、さらに歩道の用途は広がることが予想されます。
それぞれの路線で歩道の幅員も違うと思いますけれども、歩道と隣接している、例えば私有地だったり民地だったりを、そういった空間の場として活用するお考えはないか、お伺いします。
都市建設課長(吉見和幸君)
現在行っております歩道の整備の方法としましては、まず、車道幅員はどうしても必要分取らせていただきます。
その後で歩道を確保していくわけですが、現在、考え方としては、先ほど申されました車椅子の歩行時の幅員は1メートルと言われておりますので、それ以上であったりとか、車椅子が回転するに当たっては1メートル50センチ必要であるよという決まりごとがございます。市としましては、まず、最低幅員としまして、可能な限り1メートル50センチ以上の通行帯を設けたいという考え方で施工してまいりたいと考えているところです。
2番(西田憲智君)
今、説明があるように、もちろん、いろいろな工夫や計画があるわけですけれども、これから整備が進む路線については、計画段階から先を見据えて、路線、もしくはエリアごとにまちの課題を解決していくための概念を取り入れた、そのような道路行政というのを行う必要があると思います。
そのような中で、今、整備が進められているわけですけれども、幅員の確保という意味では、同様に道路整備に合わせた無電柱化というのがあると思いますが、このようなお考えはないか、お伺いいたします。
都市建設課長(吉見和幸君)
無電柱化につきましては、防災上の観点からも重要な事業であると認識しております。
無電柱化の施工単価につきまして、標準的な電線の共同溝方式を採用しますと、現在、1キロメートル当たり約5億円の工事費がかかってまいります。
さらに、電線管理者の九州電力さんなどは別途に引込みの費用がかかるということで、この事業につきましては多額の事業費が必要となることから、無電柱化を今の歩道整備に併せて同時施工していくことは難しいと考えるところです。
2番(西田憲智君)
今、びっくりするような金額も出ましたけれども、先ほどのセミフラットとかいろんな工法が進んでいるように、無電柱化にも低コストでできる整備手法として、例えば浅層埋設という浅いところに埋設する方法であったりだとか、その中でも、これまで使っていた従来のいわゆる耐久性の高い管、CCVP管ではなく、今は合成樹脂のFEP管という安価でできるようなものも規定の中に入っていたり、ほかにも小型ボックスを活用した埋設方法など、様々ほかにもあると思いますけれども、このような検討をされたことがあるかどうかをお伺いいたします。
都市建設課長(吉見和幸君)
無電柱化の検討につきましては、以前、麓の区画整理をする段階で幹線道路の麓線を無電柱化できないかということで協議をしたことがございます。
その際は、やはり、予算の問題とか、決められた工法でないと国庫補助金を受けられないなどの条件等から、採用に至らなかったという経緯がございます。
いろいろなやり方、軒下に配線をしたりとか、路地の裏側に電柱を立てて表に持ってきてというようないろいろな方法があると思いますが、周辺住民の方々の同意が得られるかとか、事業費の問題とか、いろいろ問題がございますので、今のところすぐ採用ということにはならないと考えております。
2番(西田憲智君)
これまで、区画整理に合わせていろいろな計画もされたけれども、先ほどあったように多額の費用がかかるということで、必要性は感じているけれどできていないということはよく分かるんですが、そのような、今、低コストの整備がある中で、改めて、そういった優先的な計画の中で試算をされて、実際どれぐらい差が出るのか、本当に実現可能なのかということを出されるのも、一つ手段かなと考えております。
その中で、国は、防災・減災、国土強靱化に基づいて、2025年度までの5か年、令和7年度まで無電柱化推進計画を策定しておりまして、本市の国道3号線、曙町から住吉町までの2.2キロメートルを令和4年度鹿児島県の無電柱化計画に追加されております。
車道の整備も終わったところなんですけれども、今、本市も歩道の整備が行われている中で、それぞれ別々にすると継ぎはぎだらけの舗装になってしまうということから、今のこのような国・県の計画をどのように捉えておられるか、お伺いいたします。
都市建設課長(吉見和幸君)
鹿児島県の無電柱化推進計画は、曙町から住吉町の間、これは路線延長としては1.1キロメートルになります。
電柱の無電化は基本的には歩道に埋設する関係で掛ける2ということで、今述べられた延長になろうかと思います。
国道3号線に計画されているわけでございますが、管理者でございます鹿児島国道事務所に確認いたしましたところ、国道3号線の整備予定は未定であるということで、先ほど述べられました2021年から2025年の計画には掲載されておりますが、この計画は次期計画に繰り越される見込みであるとお聞きしているところでございます。
2番(西田憲智君)
もちろん計画段階で、これが進むことを期待するところなんですけれども、本市も、今、旭町通りの商店街のところが無電柱化になっている。
串木野インターチェンジの出口から国道3号線に向けては一部無電柱化が進んでいるという状況なんですけれども、例えば、先ほど出ましたような曙・住吉間の無電柱化が進むのであれば、やはりその区間を生かさない手はないのだろうと考えます。
本市も、例えば接続する主要幹線道路の整備を計画することが必要というふうに考えますが、いかがでしょうか。
都市建設課長(吉見和幸君)
無電柱化の計画につきましては、まず、幹線道路であります国道3号線の計画ができました後に、本市ではどのような方向で進めるべきかを改めて検討していきたいと考えます。
2番(西田憲智君)
今、説明が縷々あるように、市単独での事業は非常に厳しい。もちろん財政的なものだと思いますが、例えば、本市には国家石油備蓄基地があり、重要物流道路の脆弱区間の代替路や、災害拠点の補完路として、国土交通大臣が指定する道路の整備事業に係る防災・安全交付金というのがあると思います。
このようなものの活用を今後検討されてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
都市建設課長(吉見和幸君)
財源につきましては、いろいろな有利な財源は検討すべきだと思いますが、まず、無電柱化については、先ほど議員もおっしゃいましたとおり単独で進めるということでは防災時の効果が発揮できないということなどがございますので、これは、国道、県道、そして市道といったものを全て一緒に計画しなければならないと考えております。
2番(西田憲智君)
ぜひ、連携をしたそのような計画が進むことを期待したいと思いますし、本市も強靱化地域計画の中に市街地等の無電柱化を計画されているわけです。
先ほど市長のほうから空間づくりということもありましたけれども、防災面で考えれば、今、電柱が倒れると避難道としての体をなさないという現状もある中で、ぜひ、連携した形で無電柱化が少しでも進むことを期待して、次の質問に移りたいと思います。
(3)西薩中核工業団地内の企業立地が進み、大型車両の交通も増えてきた。団地内の道路整備及び幹線道路である市道や県道の整備並びに規制が必要ではないか。
2番(西田憲智君)
それでは、次の質問に移ります。 西薩中核工業団地内の企業立地が進み、大型車両の交通も大変増えてまいりました。
交通実態に合った団地内の道路整備及び幹線道路である市道・県道の整備が必要ではないかと感じています。
同時に、その多くの車両が、工業団地から国道をつなぐ串木野駅前の幹線道路、いわゆる住宅街を通ることになっております。
住みやすく安全なまちにするためには、速度規制などいろいろな対策が必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
都市建設課長(吉見和幸君)
西薩中核工業団地内の市道につきましては、補修箇所がある場合は随時補修を行っているところでございますが、国道3号線の串木野駅前交差点から五反田川にかかる新港大橋までは、主要地方道串木野港線は西薩工業団地へ向かうアクセス道路として利用されているところでございます。
最近では工業団地内の企業立地も進み、交通量が増えていることから、沿線にお住まいの方々から、振動・騒音に対する御意見・御要望を承っているところでございます。
現状の把握を行うとともに、西薩中核工業団地企業連絡協議会に、まずは、制限速度の遵守のお願いをしてまいりたいと考えております。
この制限速度につきましては、現在、県道は時速40キロメートルでございます。
この制限速度の設定等につきましては、公安委員会であったりとか、県道になりますので県の道路管理者等の意見を聞いていきたいと考えているところでございます。
2番(西田憲智君)
今、課長のほうからありましたように、住民の方からいろいろ、そのような要望・苦情があるわけなんです。
県道とはいえ、市民が住み暮らす住宅街ですので、そのような対応が必要だと考えますし、また、せっかく串木野に企業を立地して関わる方々にとっても通行の不便な道路ではいけないと思いますので、今後のさらなる整備、住宅街と工業団地が共存共栄できるような対策が求められると思います。
また、工業団地内の整備も補修で今されておりますけれども、もちろん規定内でしょうけれど、大型化が進めば、その補修箇所も増えていくと思いますので、抜本的な計画、対策が必要だと感じています。
同時に、ほかのルートとして、今、西中前の平江線があると思いますが、道路の幅員が狭いことや湾曲している区間があるということで、交通量にはやっぱり差があると思います。
現状を踏まえて、短期的な対策、新たな中長期的対策が必要であると思いますが、いかがでしょうか。
都市建設課長(吉見和幸君)
市道野元平江線につきましては、西中前の橋梁にちょっと湾曲があるところがございます。
その他は一応改良済みとなっておりますので、やはりここも制限速度等の遵守といったことを西薩中核工業団地企業連絡協議会等にお願いしてまいりたいと考えます。
2番(西田憲智君)
また、通学路でもあるということで学校も近いですので、そういったところの安全に留意した整備・管理が必要だと感じます。
(4)新たな取組として、LINEの活用により市民から道路・河川・公園などの損傷箇所を受け付ける自治体向け通報ソリューションで一元管理をしてはどうか。
2番(西田憲智君)
次に移りたいと思います。これまで、道路の損傷などは市民からの通報を受けていたわけですけれども、ほぼ電話がメインになっていたと思います。
新たな取組として、LINEを活用することによって、市民から、道路、河川、公園、様々なところの損傷箇所を受け付ける、自治体向け通報ソリューションというのがあるんですが、これは市民が携帯電話で損傷場所を写真に撮って通報する、これが一元的に役所のほうに情報として来るといったリソースです。
こういったもので一元管理をしてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
都市建設課長(吉見和幸君)
本市の道路、河川、公園等に対する要望は、農政課、都市建設課を合わせて年間約1,100件以上ございます。
この通報は電話によるものがほとんどで、特に緊急性の高いものにつきましては、現場で立会いをお願いして対応に当たっているところでございます。
LINEを活用した通報アプリの他市の運用状況につきましては、日置市が令和5年4月から、薩摩川内市が先月の11月から運用を開始しており、来年度から鹿児島市も運用開始を予定していると聞いております。
本市としましても、他市の利用状況などを参考に、令和6年度の運用開始に向けて関係機関と調整をしてまいります。
2番(西田憲智君)
今、電話でそれぞれの課に振り分けられて対応していただいているわけなんですが、市民にとっては、どこの道路は何課が担当しているかというのがもちろん分からない中で、そういった市民からの通報アプリと先ほどシステム上言いましたけれども、聞こえが悪いんですが、あくまでもこれは情報提供で、役に立つことと考えれば、そういったアプリを活用しながら情報を収集するというのも一つの取組かと思います。
また、先ほど紹介されましたほかの市町村の取組ですが、なかなか他市もそういった通報の件数に苦慮というか、伸びてないと思いますが、今、LINE登録で言いますと、日置市の登録者数が5,251名なんです。
薩摩川内市が1万6,532名です。
本市いちき串木野市は5万6,747名もLINE登録をしていただいている。
言い換えれば、もちろん市外の方もいらっしゃいますけれども、これだけLINEに皆さん登録していただいているということで、幅広い情報提供がいただけるのではないかと思いますので、今後の検討に期待したいと思います。
最後に、このように話を進めてまいりましたけれども、市長にお伺いいたします。
安らぎと心地よさの空間をつくるために、もちろん観光面もそうでしょうけれども、これから道路行政が変わってくると思います。
もちろん財源の確保というのが一つの大きなテーマでもある中で、今後、今縷々討議したようなことを、少しでも、一歩でも、進めていく必要があると思いますが、改めていかがでしょうか。
市長(中屋謙治君)
道路の考え方については、壇上から申し上げたようなことでございます。
道路に関する要望というのは、本当に数知れずで、その中で優先度をつけて、そして財源を見極めながらということであります。
これまで長く懸案でありました、特にロータリーから天蓋のカラー舗装の部分であります。
あれも長くなる中でタイルが剥げて、それが周辺に被害を及ぼすということもありますので、この改修を今後どうしようかということで、優先度の高い事業であろうかと思いますが、単に同じような形でやってどうなのか。
さっき壇上からも申し上げたように、こういう時代の変化の中で、今後、今申し上げた路線の改修について、新たな視点、これについては、やはり地域の皆さん方、関係者の皆さん方の御意見を最大限尊重しながらも、新たな考え方を取り入れていく必要があるのではないかと思うところでございます。
優先度を見極めながら、そして財源を確保しながらということで、進めてまいりたいと思っております。
2番(西田憲智君)
市長からもありましたように、これから先の社会を見据えた町の課題を解決するような道路行政が進めばいいなと思うところです。
次の質問に移りたいと思います。児童生徒の安全対策についてであります。本市では、防犯協会、子ども110番の家などの取組やスクールガードの皆さんや青パト隊の地域活動などにより、子どもたちは見守られております。しかし、コロナ禍でこれまで以上に子どもたちと地域の接点が少なくなった一方で、不審者情報は絶えない。大変、不安が尽きません。まずは、こちらでも県警からの不審者情報を把握しておりますが、改めて、不審者事案の状況と、また、学校における不審者対策は十分かどうか、お伺いいたします。
2.児童生徒の安全対策について
コロナ禍で、これまで以上に子どもたちと地域のふれあいが少なくなった一方で、不審者の情報は絶えない。
(1)学校における不審者対策は十分か。
2番(西田憲智君)
次の質問に移りたいと思います。児童生徒の安全対策についてであります。
本市では、防犯協会、子ども110番の家などの取組やスクールガードの皆さんや青パト隊の地域活動などにより、子どもたちは見守られております。
しかし、コロナ禍でこれまで以上に子どもたちと地域の接点が少なくなった一方で、不審者情報は絶えない。
大変、不安が尽きません。
まずは、こちらでも県警からの不審者情報を把握しておりますが、改めて、不審者事案の状況と、また、学校における不審者対策は十分かどうか、お伺いいたします。
学校教育課長(西村喜一君)
学校における不審者対策についてですが、全ての小・中学校で不審者対策に関する危機管理マニュアルを策定し、その中に、敷地外、敷地内、校舎内の3段階によるチェック体制などを記載し、体制整備に努めております。
また、各小・中学校では、不審者対応の防犯訓練を毎年計画しており、警察などの関係機関と協働した防犯訓練を実施しております。
ほかにも、スクールガードや子ども110番の家の方にも参加していただき、地域住民や保護者等と連携し、実施している学校も多数ございます。
防犯訓練の内容は、下校途中の声かけ等への対応訓練、教室に不審者が侵入した場合を想定した避難訓練などです。
敷地内や校舎内への侵入防止の対策としては、全ての小・中学校に、さすまたと防犯用の笛を配備しております。
ほかには、催涙スプレーとか防犯ネット等を配備している学校もございます。
また、小・中学校それぞれの入学時に、市から児童生徒一人ひとりに防犯ブザーも支給しております。
今後も、各学校に対して、危機管理マニュアルを基にした不審者対策に関する校内研修の推進や実効性のある避難訓練の実施について、さらに充実させるように指導してまいりたいと思います。
2番(西田憲智君)
今、課長のほうから説明がありましたように、危機管理マニュアル、もしくはソフト面でのそういった学校現場での取組というのが進められている状況であります。
このような教育と訓練というのはもちろん必要なんですけれども、本市でも開かれた学校として地域に対して施設や教育をオープンにしています。
地域教育の一翼として学校を活用できることは評価できる一方で、出入口以外からの外部侵入の実態や出入口の在り方について整備状況は十分かどうか、改めてお伺いいたします。
学校教育課長(西村喜一君)
施設面についての防犯対策なんですが、現在、小・中学校において、警備会社と連携した防犯監視システムを導入しているのは中学校の1校です。
ほかの小・中学校においては、防犯監視システム等の設置は行っておりませんが、職員室などから敷地内において死角となる場所がないように施設等の配置に留意したり、また、外部からの来訪者を確実に確認できるよう、受付などを行う旨の表示を掲げたりするなど、状況に応じて工夫しております。
学校の安全管理を推進するためには、学校運営面の充実や関係機関との協力体制の確立など、ソフト面での取組とあわせて、ハード面での対策も必要であります。
個々の学校の状況に応じて検討を行い、具体的な対策を講じるとともに、ソフト面での取組と連動させながら、安全安心を第一に考えた教育環境を整備していきたいと考えております。
2番(西田憲智君)
今、課長のほうからありましたように、やはり、各学校単位、現場単位で、適切な整備方法があると思います。
動線が違ったり、受入れ体制があったり、そういった現場の声を聞いて、適切な整備が求められていると思います。また、その中で出ましたセキュリティの問題なんですが、警備の問題なんですが、中学校1校だけが今セキュリティがあって、ほかはセキュリティがないという実態の中で、今後、そういった建物の、いわゆる防犯、セキュリティシステムや、人権を考慮した上での、例えば監視カメラの設置であったり、そのような整備を進める必要はないか、お伺いいたします。
学校教育課長(西村喜一君)
先ほども申し上げましたように、今のところ中学校1校となっておりますが、これまでそれぞれの学校の状況に応じて検討を行っているところです。
例えば防犯カメラ、オートロックシステム、警察直通の非常通報システムといったいろいろなものが設備面では考えられると思いますが、繰り返しになりますが、それぞれの学校の状況に応じて検討できるところは検討していきたいと思っております。
2番(西田憲智君)
あってはならないんですけれども、何か問題が起きれば学校長やいろんな方々の責任になるわけです。
しっかり取り組む必要がある中で、最後に相良教育長にお尋ねします。
今後も、開かれた学校を推進する上で、ふれあいと交流のできる人間形成の場としてふさわしい学校環境整備を促進することが大事だと思います。
今あったように、防犯対策として実態把握や記録ができる仕組みづくりや抑止力としてすきを見せない環境づくりなど必要だと思いますが、いかがでしょう。
教育長(相良一洋君)
子どもたちの安心安全というのが一番だと思います。
子どもたちが学校に楽しく来て、そして、安心安全に家へ帰り着くという、その通学路の確保、学校内の安全の確保、全てにわたって、事故が発生したらいけないと、本当に思っております。
だから、防犯・安全教育というものは、しっかりしないといけない。
または、地域や学校、または関連機関というものとの提携をしながら、やはり、日常の安全を確保しながら子どもたちをしっかり見極めていく必要があるだろうなと思っております。
今、立哨指導とか、交通安全の日、いろいろなところで地域市民の方々のボランティアの協力を得ておりますけれど、交流を図りながら、子どもたちをまた見守っていけたらなと思っているところです。
2番(西田憲智君)
ぜひ連携して、そういった子どもの安心安全を第一と考えられるような、命を守れるような取組を期待したいと思います。
(2)核家族や共働きで登下校時の不安が募る中、新たな取組として、見守りサービスが可能なアプリ「otta(オッタ)」を導入してはどうか。
2番(西田憲智君)
次の質問に移ります。次は、登下校の見守り対策であります。
現代社会は、核家族や共働きで登下校を見届けられずに保護者の不安が募る中で、新たな取組として、GPS等の位置記録機能や、双方で送れるボイスメッセージ機能つきを搭載したスマート防犯ブザーというのがあります。
家族が見守りサービスを受けることが可能なアプリ、ottaというんですけれども、そのような導入を考えるおつもりはないか、お伺いいたします。
学校教育課長(西村喜一君)
本市における、声かけ事案等を含む不審者事案の状況ですが、令和4年度は23件、今年度は11月末時点で18件発生しております。
小・中学生に関しては、下校途中や電車内での声かけ事案等が発生しております。
不審者の声かけ事案が発生した際には、学校は、市教育委員会、そして警察へ速やかに連絡を行うこととしており、連絡を受けた市教委は、各学校へ注意喚起を行ったり、スクールガードリーダーへ巡回の強化を依頼したりします。
警察は、当該児童生徒へ聞き取りを行い、パトロール強化等の迅速な対策を講じております。
また、学校は、安心メール等を活用し、保護者へ周知と注意喚起を行っております。
見守りサービスアプリottaについてですが、県内で導入している自治体は鹿児島市です。
小学校のみ3校と確認しております。
このアプリには無料プランと有料プランがありますが、いずれにしてもアプリの利用者が多い都市部ほど効果が見込めるものとなっているようです。
また、今年度の本市の不審者事案の発生件数や内容、不審者に関して長期的な捜査が必要な事案が発生していないといった現状から、アプリの導入については現在のところ考えておりません。
しかしながら、議員がおっしゃるように、登下校中の子どもたちの安全を見守る地域の目、声かけ等の体制づくりについては、何ができるかを模索し、今後検討していく必要があると考えております。
そこで今後も、学校、警察、地域等が連携を図りながら、声かけ事案等が発生した際は、迅速な対応に心がけ、地域が一丸となって安心安全な登下校を見守る体制づくりに努めてまいりたいと思います。
2番(西田憲智君)
今、課長からありましたように、登校時はいろんな方々の見守りが非常に充実している一方で、やはり下校時というのは本当に抜けがあると思います。
もちろん、限界も感じられていると思います。
今後、中学校の統廃合で通学エリアが拡大されるということも考えれば、やはり、このような、決してこのアプリだけに頼るわけではありませんが、代わるもの、そういった対策がやっぱり必要なのではないかと思います。
ぜひ、今後、前向きにそういった検討をしていただきたいと思います。
(3)地域では声かけ事案などを懸念し、子どもとのコミュニケーションに希薄化が生じている。改めて、地域一体となって、挨拶(3S)運動を推進するなど協力体制を強化してはどうか。
2番(西田憲智君)
それでは、次の質問に移ります。次は、地域での見守りについてであります。
地域では声かけ事案を懸念して、子どもとのコミュニケーションが希薄になっている現状があります。
また、先ほどもありましたように、不審者の情報は、行政、学校、安心安全メールに登録した保護者のみが取得でき、見守りをしてくれている地域の方々は情報把握ができないという課題もあります。
そこで、改めて地域一体となって挨拶運動を推進させるために協力体制を強化してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
社会教育課長(榎並哲郎君)
地域一体となった挨拶運動の推進についての御質問でございました。
挨拶は日常生活やコミュニケーションをとるために大切なことであり、防犯対策としても効果があるとされております。
挨拶運動につきましては、以前から市民総ぐるみで取り組んでおりましたけれども、コロナ禍の影響で、挨拶を含め、人と人とのつながりが希薄になっている状況が見受けられます。
また、挨拶運動を周知する会議につきましても、コロナ禍の関係からここ数年間は書面会議で開催しており、関係団体・機関が理解されづらい状況にもあるかと思っております。
このようなことから、登下校時の見守りとして、地域において、子ども同士、子どもと大人だけではなく、大人同士も含め出会った人への挨拶を励行することで、登下校中の児童生徒の見守りや地域の連携を強めることにつながり、防犯抑止力も高められることから、挨拶の役割や重要性を認識していただくためにも、市全体で再度、挨拶運動を展開していきたいと考えております。
2番(西田憲智君)
今ありましたように、コロナ禍というのがありましたので協議会の開催ができてないところもあったり、なかなか進んでいない現状があると思います。
具体的に、例えばスポーツ少年団の指導者やPTAなど、まずは青少年育成に携わる方々と協力体制を強化する、それでこれを広げていくというお考えはございませんか。
社会教育課長(榎並哲郎君)
今、スポーツ少年団等の関係団体というお話がございました。
この中に、青少年健全育成会議というものがございます。
この会議のほうには、PTAの方々とか小・中学校の校長先生、また、市女性連、高齢者クラブ、様々な団体の方々かいらっしゃいますので、その会の中で地域で取り組んでいる挨拶運動を情報共有することで、市民の皆様に伝えることで、総ぐるみの挨拶運動を目指していきたいと考えております。
2番(西田憲智君)
実践しなければ絵に描いたもちで終わるわけなんですけれども、その火つけ役として、そのような関わっている方々が積極的にやることが重要で、また、それを広げるために、例えば一般社団法人日本挨拶検定協会というのがありまして、11月23日を挨拶の日と制定し、人のつながりを生み出し、社会が幸福になれる取組をしています。
さらには、毎月11日を市町村独自の挨拶の日を定めている地域も多くあります。
ほかにも、奈良県の香芝市では、毎月25日をニコニコあいさつの日として推進して挨拶運動を展開しておりますが、本市も、先ほど課長からありますように、地域総ぐるみでの挨拶運動を実践するためには、人と人とのつながりを深めて、地域での見守り強化にとどまらない取組につなげる必要があると思います。新たな取組のお考えはないでしょうか、お伺いいたします。
社会教育課長(榎並哲郎君)
今、他市の挨拶の日について御案内いただいたところでございます。
本市におきましても、今、県が推進しております、毎月第3土曜日の青少年育成の日を挨拶運動の日と位置づけて、家庭、学校、職場、地域が一体となって挨拶運動を実施してまいりたいと考えているところです。
実際には、防災行政無線だけではなくて、ホームページや広報紙、SNSなどで呼びかけを行いながら、交通安全の立哨運動と連携して挨拶運動を実施して周知を行ってまいりたいと考えております。
2番(西田憲智君)
様々な対策をしながらこの挨拶運動が広がればいいなと切に思うところです。
最後に、挨拶というのは魔法の言葉であると思います。
コミュニケーションが生まれて、信頼関係も深まります。元気な挨拶であふれる地域では、防犯効果はもとより、さらなる活性化にもつながると信じております。
今ありましたように、地域一体となった取組をするためには、具体的に一つずつ進めなければ広がりを見せないと思いますので、その取組を期待して、最後の質問のほうに移りたいと思います。
3.生徒指導の対応について
2番(西田憲智君)
最後は、生徒指導対応についてであります。
現在、本市の教育も例外なく、生徒指導事案は低年齢化が進み、大変増加しております。また、多種多様な事案への対応が求められています。
現時点では、教職員の加配が見込まれない状況にある中で、本市小・中学校にも新たな取組でのスクールサポーター制度を導入してはどうか、お伺いいたします。
学校教育課長(西村喜一君)
スクールサポーターは、学校と警察の橋渡し役として県警が配置している嘱託員で、退職警察官のうちから任命されております。
本県は、12の警察署に12人が配置されており、本市では、日置警察署に配置されたスクールサポーターが対応することとなっております。
スクールサポーターは、学校を訪問し、問題行動防止や立ち直り支援等を通して子どもを犯罪被害から守ることを任務としていますが、会計年度任用職員であるために、休日等における問題行動等への対応ではなく、活動の主なものは、学校での講話とか相談といった内容の業務になっております。
この制度が効果的に活用され、休日等の生徒指導案件への対応組織として運用が可能になれば、問題行動の減少や教職員の負担軽減につながることが見込まれますが、鹿児島ではそのような制度としては運用されていないようです。
現在、本市における学校外での家庭・地域等による児童生徒の見守り活動としては、警察官OBであるスクールガードリーダーによる登下校の見守り活動や、各学校の青パト隊の活動などがあります。
また、いちき串木野市校外生活指導連絡協議会における夏季休業中の巡回補導もあります。
これらの活動は、問題行動を早期発見、未然防止教育に当たるもので、最も重視したいのは、子どもの発達を支える教育活動を市民総ぐるみで行っているということです。
今後は、まず、子どもたちのために地域で何ができるかという視点で、地域や警察などの各関係機関と熟議を図り協働しながら、一人でも多くの人が子どもを見守れるシステムづくりや、教育のニーズに応じた、地域が一体となったサポーター制度を構築できるよう検討してまいりたいと思います。
2番(西田憲智君)
今、課長から説明がありましたように、やはり、今あった問題については、今実施されているスクールガードである程度把握されていると感じていますが、現状の課題というのは、クラスの児童生徒に生徒指導上の事案が発生した場合、休みであったり時間外であったり、場所を問わず、担任の先生の対応になっているという現状があります。
その対応で平常業務の授業時間が割かれているわけです。
また、いじめについても、早期発見や早期解決するために報告案件も増えています。これはもちろんいいことなんですけれども、その対応が全て担任の先生の業務になっている、ここに問題があると捉えているんですが、今の現制度での対応項目で課題の解決になっているのかどうか。
また、そのほかに、課題解決になり得る新たな制度というのはないのか。ここら辺をお伺いいたします。
学校教育課長(西村喜一君)
今、議員がおっしゃられたように、土曜日、日曜日、そして放課後の帰ってからといったときにもし子どもたちが何かあった場合には、学校のほうに確かに連絡が来て、その聞き取りを行ったり、様子を見に行ったりとか、それは学校の先生方、もちろん校長、教頭も含んで担任の先生方も行っております。
それによって、今、議員がおっしゃられたように、授業とかそういったものに多少支障がある場合もありますが、これまでは地域の方と子どもたちにすごくつながりがあったと思うんですけれども、今現在においてはそういったつながりが少しずつ希薄になっている現状もあると思います。
ですので、学校としては、子どもと地域をつなぐための活動の充実ということで、学校応援団の方々を学校に呼んで地域の人と顔見知りにしたりとか、地域での活動、学校から外に出ていった活動といったものを増やしたりしながら、地域と密接になることで地域の子どもたちを地域で育てるという雰囲気もつくっていけたらいいのかなと思っています。
先ほどのスクールサポーター制度が、先ほども申し上げましたように生徒指導案件への対応組織になればいいのかもしれませんが、今のところはそうなっておりませんので、今後そういったものができるのかどうかも研究していきたいと思います。
2番(西田憲智君)
今、課長から説明がありましたように、この背景にはやはり、コロナ禍で地域と保護者のコミュニケーションが希薄になっている。
本来だったら、子どもをしつけ、監督するのは親の責任だと思います。
こういった親との地域との関わりというのが希薄になっていることで、それが学校に行くという一面や、直接警察に通報したら子どもにそういったレッテルを貼られてしまうというようなことがあって、どうしてもそれが全て学校に行っているという、ここに問題があるのではないかと捉えていますので、まさに第三者の介入というのが必要なのではないかなと思います。
個人情報を考えると誰にでもできるような対応ではないと考えれば、先ほど課長からもありましたように、警察のOB・OGで組織されているスクールガード制度というものが課題解決に向けた取組を強化していけるのではないかと考えます。
養成や協力体制を拡充する必要があると考えておりますが、先ほど、また改めて研究するということですので、こちらのほうは新たな取組で本市単独でできることではありませんので、ぜひ進めていただきたいと思いますし、この学校応援団での日頃のコミュニケーション、地域と子どもたち、学校とのコミュニケーションが新たな犯罪抑制にもなると思いますので、この強化も同時にお願いしたいと思います。
今回は課題共有と連携の在り方を広げることができたと確信をしております。今回を問題提起として、
次回、様々なサポーターへの取組などを含めて議論を深めていきたいと思います。
2番(西田憲智君)
最後に、中屋市長にお伺いいたします。先ほどもありましたけれども、人口減少対策には本市ならではの魅力ある教育行政が必要不可欠だと思います。
子育て世代に本市の魅力を感じていただくためには、本市ならではの特色ある教育を実践していくことが重要だと思いますが、先ほど市長のほうからも、子育て環境整備は大変重要なテーマで、その効果は20年から30年で時間がかかると言われましたけれども、まさに未来への投資が教育だと思います。本市で教育を受けさせたい、子育てをしたいと思ってもらえるような、これまで縷々討議をしてきたことや、さらなる施策、幅広いサポート体制の仕組みなどが必要だと感じておりますが、市長はいかがお思いでしょうか。
市長(中屋謙治君)
幅広い観点でいろいろと御質問でございますが、午前中から申し上げておりますように、喫緊の、そして最大の課題は少子化だと思っております。
これは本市だけではありませんが、多くの自治体がこのことで大変困っている。
そして、我々の目的といいますか、これはやはり市民の幸福だと思うんです。少子化対策でもって、私は2点に集約されると申し上げました。
結婚したいけれども、結婚できない、あるいは、結婚しようと思わない、ここにどう取り組んでいくのか。
そして、子どもを安心して産み育てる環境、なかんずく子育て支援としてどういうことが考えられるかということであろうかと思っております。
少子化対策で、今ここに、ちょっと気になる、ちょっと長くなりますが、先日の記事で、ある統計です。
20歳から34歳の若者に関するデータを、1990年と言いますから平成2年です。
1990年から94年、このときの20歳から34歳の若者に対して、5年後に実際結婚しているかどうかというデータがこの間発表されました。
1990年から94年の間は、男性は80%、女性は98%が結婚した、結婚できたということです。
これが、つい最近、2015年から19年、平成27年から平成の最後、31年、この5年後に実際結婚しているかどうかというと、男性は51%、女性は56%です。
ですから、この平成の30年間で、結婚に対する動きというのが、流れというのが大きく変わっているということであります。
こういうことを我々はしっかりと把握しながら、何が決め手になるのか、何が有効かという検討をやっていかなければならないと思っております。
そして、子育て環境という観点で、午前中から縷々議論があったところでございます。
そして、魅力あるという話は、本市ならではの特色をとがらせる、魅力を磨き上げる、このことに尽きると思っておりますので、今、検討しておりますのは、本市の教育の中で、英語という部分をとがらせていくことができないかという議論を進めております。
また、今後とも、様々、御意見、御助言いただければと思っております。
2番(西田憲智君)
市長からありましたように、ソフト面もあわせて、命、安全を守るハード面も一緒に進めながら子どもたちの教育に携われればいいなと思っています。
以上で、一般質問を全て終わりたいと思います。